パニック障害は脳の機能的障害、つまり脳内物質のバランスを欠いた状態です。
パニック障害においては、特に扁桃体や前頭野、海馬などに分布するセロトニン神経系の神経伝達物質であるセロトニンが、何らかの原因で少なくなっていると言われます。
扁桃体は恐怖や不安を発信しています、そこからの信号を抑制しているのが、セロトニンや前頭野にあるGABA神経系です。信号を抑えるべきセロトニン系の働きが弱まると、扁桃体からの恐怖や不安の信号は過剰に高まり、その結果動物的本能としての自律神経系の発作的な過剰反応が起こるのです。
具体的には、恐怖や不安を感じた時にそれほど危機的ではないと前頭葉が判断を下しているにもかかわらず、特定の相手や事柄に、強い恐怖や不安を感じてします。恐怖感によって、その対象を避けたり、不安感を和らげるために、不合理な行動に走ったりと、日常に支障をきたしてしまいます。
これがパニック障害です。
当院でもパニック障害の方は多く通院されています。