自分の気持ちに反して、不安あるいは不快な考えが浮かんできて、抑えようとしても抑えられない、あるいはそのような考えを打ち消そうとして、無意味な行為を繰り返す。このような症状を強迫症状といいますが、強迫神経症は、強迫症状を主症状とする神経症のひとつです。
自分でもそのような考えや行為は、不合理だとわかっているのですが、やめようとすると不安が募ってきて、やめられないのです。神経症の原因とされる心因よりも、脳内の特定部位の障害や、セロトニンやドーパミンを神経伝達物質とする神経系の機能異常が推定され、発症メカニズムとして有力視されています。 もともと几帳面、完璧主義などの性格の人に多い傾向があります。
症状は、汚染に対する不安(強迫観念)によって、過剰な洗浄行為(強迫行為)をしたくなります。 トイレの後、自分が汚れたような気がして、いくら手洗いをしても、延々と手を洗い続けることがあります。外出の準備に何時間もかかったり、帰宅後、洗浄する行為が非常に大変なので、外へ出かけることがつらくなり、引きこもりになってしまう場合もあります。強迫神経症の経過は一般に慢性で、青年期に発症してよくなったり悪くなったりしながら、年余にわたって続くのが普通です。また、半数以上にうつ病が合併してくることも特徴で、そうなると患者さんの苦痛はより大きなものとなり、自殺の危険などへの注意も必要になってきます。 当院にも何人かの患者さんが通院しています。少しずつ改善しています。お悩みの方はご連絡下さい。