最近の鬱病の患者さんは20から40歳代の方が多いです。これは、いろいろな要因があると思います。そのなかでパーソナリテイが問題であると思います。患者さんにお話を伺うと、幼少時の家庭教育、家庭環境に問題があり十分にパーソナリテイが形成されてないことを感じることが多いです。これには、社会の構造の変化、考え方・価値観の変化、経済の変化など色々な要因が影響していると思います。しかし、我々はこの社会で生きてゆかねばなりません。逃げることは出来ません。それには、色々の問題に対していかに対応するかを、学び、自分を成長させる必要があると思います。誰だって失恋するし、仕事で失敗もある、生きていれば大切な人は亡くなる、そうすれば鬱状態になります。この病気を治すには、薬の服用だけでは不十分です、時間はかかりますが考え方を修正することをして、人間的な成長、成熟してゆくことがとても重要であると思います。私は、出来るだけ患者さんの置かれている良くない状況、環境を改善するように、ネガテイブな考え方を前向きにするように努めています。その結果、服用する薬が少なくなり、社会復帰が出来る方も増えています。