最近はストレス社会と言われていますが、ストレスと老化に関する研究発表がされました。ストレス刺激に対する反応と、テロメア(テロメアは特徴的な繰り返し配列をもつDNAと、様々なタンパク質からなる構造である。)の長さの関係を分析した結果、ストレスフルな状況を予測した際に、脅威や恐れが高かった女性は、そうではない女性よりも年齢要因を除いた上で、テロメアがより短く、細胞の老化が進んでいました。
また分析の結果、ストレス後の脅威や恐れと介護そのものが、テロメアの短縮に影響を与えているわけではないことも明らかになりましたが、介護中の女性は、よりストレスを予測したりした場合に、そうではない女性よりも、脅威や恐れが高い傾向があり、その結果としてテロメアが短く、細胞の老化が進みやすいことも明らかになりました。
日常生活のストレスフルな状況を事前に予測して、脅威や恐れを感じやすい、という個人の性質が、慢性的なストレスによる細胞老化を促進させており、ストレスフルな状況に対するその人の態度が、老化に大きな影響を与えている可能性が示唆されたとしています。ストレスは我々にとって、ある程度は必要ですが限度を越すと精神的なダメージや癌を引き起こすだけではなく、細胞の老化(癌とも関係します)を促進するようです。