喫煙すると、頭がすっきりして集中力がまして、仕事がはかどると思う人もいますが、これはニコチンが、中枢神経を刺激して、一時的に精神神経の働きを活発にしています。また、緊張している時などに喫煙すると、緊張感がとけてリラックスすると感じることがあります。これは、ニコチンの特質で、興奮状態のときに働く鎮静作用です。しかし、こうした作用は一時的なもので、時間とともに体内にあるニコチンが減るほど、脳の効率も落ちていきます。結局は非喫煙者に比べて頭を使う仕事の効率は悪くなるということです。タバコの煙に含まれる一酸化炭素が血液中のヘモグロビンと結合して、一酸化炭素を含んだ酸素不足の血液が体内を循環し、脳は酸欠状態になり、仕事の効率が悪くなるわけです。
喫煙は、脳の老化(認知能力の低下)を促進します。オランダの免疫学・生物統計学の研究結果によると、喫煙者・喫煙経験有・喫煙経験なしの3つのグループに分けて認知症になるかどうかの実験を行った所、圧倒的に喫煙者が認知症になる可能性が高い事が判明しています。
さらに、脳梗塞の危険も増します。喫煙者に脳梗塞が多いのは純然たる事実です。脳のあちこちで細い血管がつまり、小さい脳梗塞が繰り返しおこると、
まだら痴呆と呼ばれるボケ症状がでてきます。これは、脳の動脈硬化が原因の血管性痴呆症です。喫煙者は非喫煙者に比べて血管性痴呆で2.2倍、アルツハイマー型痴呆症で2.3倍です。
この様な病気になったら人生暗くなります。喫煙しているみなさん、早く禁煙をしましょう。