覚醒剤使用により、幻覚や妄想など統合失調症に類似した症状を呈することは古くから知られており、これらの症状は覚醒剤精神病と呼ばれています。覚醒剤精神病患者は健常者に比較して脳局所体積が小さいことは証明されています。特に、前頭葉の体積の減少が見られ、思考力や理性的な機能が低下していることが言われています。この体積の減少は精神病症状の重症度と相関しているといわれています。
最近、若者が大麻などの覚醒剤を使用していることが報道されていますが、覚醒剤により脳の機能が低下して、犯罪を起こしたり、日常生活に支障をきたさないようにしてください。覚醒剤を抜いてほしくて点滴を希望する人がいるようですが、実際、覚醒剤は簡単に体内から消えるわけではありません。このような場合には、医師は、警察に連絡してこれ以上、覚醒剤を使用しないように食い止めなければなりません。警察によると、覚醒剤に関しては、守秘義務はないということです。