2008年の内閣府の調査において「あなたは日頃、ストレスを感じますか」と尋ねたところ、「ストレスを感じる」と回答した人(「とてもストレスを感じる」、「ややストレスを感じる」と回答した人の合計)が、57.5%と過半数を占めている。年齢層別に見ると、40代の69.1%を最高に、30代66.5%、20代64.1%、50代61.0%と続いており、10代でも52.0%が「ストレスを感じる」と回答している。また、「ストレスを感じる」と回答した人に対して、その理由を尋ねたところ、「収入や家計に関すること」(39.9%)、「仕事や勉強」(38.3%)、「職場や学校における人間関係」(34.4%)などが挙げられ、個人によって様々な要因が影響していることが分かる。
子どもストレスに関する調査で、先進24か国の15歳の生徒に対し、「自分が孤独であると感じるか」を尋ねたところ、「孤独を感じる」と回答した生徒の割合は、日本が24か国中で飛び抜けて多かった(日本29.8%)。現代の我が国の子供は、経済的には恵まれていおり、豊かな社会で育っている反面、孤独とストレスに悩んでいることが分かります。
2010年の厚生労働省が行ったアンケート調査によると、企業において精神的な病を抱える年代は30歳台が一番多いという結果があります。
少子化社会において、10〜30歳台の若い世代にストレスを抱え、精神的な病に陥る人が多いのは、今後の日本社会にとっては重大な問題です。本気で、この事実を受け止めてこのような環境を改善してゆく必要があると考えます。当院にも多くの方が精神的な病で受診されていますが、20、30歳台の方が多いです。少しでも若い世代の方が、精神的な病を克服できるように努めてゆきたいと考えています。