最近、咳などの風邪症状で来院される方が多いです。コロナの患者さんはほとんどいません。インフルエンザの患者さんは高熱、頭痛が特徴ですが少し来院します。
一番多いのは長引く咳を主訴に来院する方が多いです。咳の持続期間の目安としては、3週間以上8週間未満を遷延性咳嗽、8週間以上を慢性咳嗽と定義します。この様な咳を鑑別する主な検査は、次のものです。?血液検査:白血球数とCRPで、炎症の有無、アレルギーの関与などが分かります。?喀痰検査:喀痰を伴う時には、喀痰の培養や細胞診を行い、肺結核症や肺癌などを鑑別します。?胸部写真:肺結核症、肺癌、COPD(慢性閉塞性呼吸器疾患)、間質性肺炎、肺炎などを鑑別します。?呼吸機能検査:気道狭窄の有無などを調べる検査であり、咳喘息、気管支喘息、COPDなどの診断に役立ちます。
外来で多く経験する病気の一つに咳喘息があります。喘鳴(ぜーぜー)や呼吸困難を伴わない長引く咳嗽が主な症状です。特徴としては、咳は夜間から明け方に悪化することが多く、成人では女性に多い傾向にあります。風邪、冷気、運動、喫煙、温度差、花粉、ストレスなどが誘引となります。アレルギー反応が陽性の事が多く、呼吸機能検査では、末梢気道閉塞を示すことがあります。治療は、吸入ステロイドが基本です。予後は、成人では約30%が喘息に移行し、再発する事が多いです。長引く咳でお困りの方はご連絡下さい。