人前での緊張や不安は長い間、性格や性質の問題として受け止められている人が殆どです。。
社交不安障害は思春期頃に発症する割合が多く、長年にわたり深刻な悩みを抱えながら過ごしてきた人が多いようです。
近年、過度な緊張や不安を感じる原因が脳の働きに関連があることが明らかにされてきており、脳の働きにとって重要な神経伝達物質と言われるセロトニンやノルアドレナリン、ドパミンなどのバランスの崩れや、不安や恐怖に関わっている脳内の扁桃体とよばれる部分の活動の異常が社交不安障害の発症に関与している可能性が指摘されています。
様々な調査によって社交不安障害は決して珍しい病気ではないことが次第に分かってきています。社交不安障害が病気として認識されるようになったのは1980年代の米国からですが、米国での調査では13.3%の人が一生に一度は社交不安障害にかかるという結果が報告されています。日本での頻度では1.4%であります。治療はSSRIなどの服用です。しかし、原因として遺伝、家庭環境なども関与しており内服だけで治すことは困難であります。